シールのようでシールじゃない? ポーセラーツ用転写紙の仕組み

ポーセラーツで使用する転写紙を説明するとき「さまざまな色や柄が印刷されたシールのようなもの」という表現がよく使われます。
「シールのよう」というと、裏面にのりが付いた紙やプラスチックフィルムをイメージする方が多いでしょう。
しかし、性質が大きく異なるので注意が必要です。

文具店などで販売されている一般的なシールは、シールと台紙の2枚がセットになっていて、シールを台紙からはがして使用しますが、転写紙は一見するとただの厚紙です。
そのままでは絵柄をはがすことはできません。

一般的なシールの断面イメージ
ポーセラーツ用転写紙の断面イメージ

転写紙の印刷には、通常のインクではなく専用の上絵の具(磁器用顔料)が使われています。
水溶性のり(デキストリン)加工した台紙に絵柄を印刷し、その上にカバーコートを重ねた層構造になっています。

転写紙を水に入れると水溶性のりが溶け始め、台紙とその上(水溶性のり+絵柄+カバーコート)で別れてきます。
これを白磁に貼り付け焼成すると絵柄は白磁に焼き付き、カバーコートは焼け消える仕組みです。

大きさや上絵の具の種類にもよりますが、転写紙の値段は1枚数百円〜数千円ほど。
教室によってはレッスン料とは別途料金だったり、持ち込み料がかかる場合があります。
受講する教室に希望する色柄の在庫があるかどうか、持ち込みが可能かどうかなどを事前に確認するとよいでしょう。